賃貸住宅 原状回復トラブル実録 内容証明ひながた(その2)

前回(1)からの続き。

ということで、退去したマンションの大家さんから過大な請求をされた俺氏。
納得いかないので弁護士と相談したうえで、それを突っぱねる内容証明郵便を送付した。

ちなみに、相手を刺激しすぎないよう送り主に弁護士の名前は出さず、俺氏個人の名で出すこととした。これもケースバイケースだがな。とはいえ、背後に法律家がいることを匂わす。それが決めてだと弁護士はいっていた。

内容証明郵便として印刷した通知書の文面の例、テキスト内容はこんな感じだ。簡単に言えば、

「引き払ったんだから、大家さんは敷金返す義務があるよね?」⇒「なんかイチャモンつけて返さないっていってるけど、それ違法っていう判例あるよ?」⇒「だから敷金、返そうね。ごねちゃうと、もっと面倒なことになるかもね」という流れ。

Wordに20文字×20文字のフォーマットを作るんだが、それを設定するのも面倒なので、後日そっちのひな型もUPしてみよう。

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通 知 書
平成●年●月●日

●●県●●市●●1-1
(因業大家の名前) 殿

通知人
●●県●●市●●2-2
(差出人の名前)
1 通知人は、平成●●年●●月●●日から貴殿が所有する●●県●●町●所在の悲報マンション壱号室(以下、「本件物件」といいます)を目的物とする賃貸借契約を締結し、居住しました。上記賃貸借契約は平成●●年●月●日に合意解約により終了し、通知人は同日、貴殿に対する本件建物の明渡しを完了しております。
2 通知人は、上記賃貸借契約締結の際、同契約に基づき、貴殿に対し敷金●万円を差し入れました。したがって、貴殿には通知人に対する敷金返還義務が発生しています。
3 よって、本通知をもって貴殿に対し、本書到達後1週間以内に上記未返還の敷金●万円から、特約記載のルームクリーニング代●円を差し引いた残金、●円を下記指定口座に振込入金するよう請求します。

○×銀行 △支店 (普通)999999 ●あなたの名前●

4 なお貴殿は、通知人あて敷金精算書を送付し「原状回復費用」との名目で敷金●万円を返還しないだけでなく、35万円の追加支払を求めています。通知人はこの請求内容を以下の通り拒絶します。
「フローリングの傷」について
これは通知人が入居した当時に新品でない床の、通常使用による損耗の回復費用を通知人に求めるものであり、信義則に反して賃借人の利益を一方的に害する消費者契約法第10条に違反する行為(大阪高裁平成16年12月17日判決参照)に該当します。これは法的に賃借人に請求できるものではありません。したがって通知人は支払を拒絶します。
「修繕工事」について
見積書によれば、何らの損傷を与えていない部分についても通知人に請求しています。当該修理代の支払を拒絶します。
5 上記期間内に上記金員全額のお支払いがない場合は、貴殿の法的責任を追及すべく、直ちに法的措置に入りますことを念のため申し添えます。その場合、本通知であえて譲歩している項目や、延滞利息についても請求を行ないますのでご留意ください。

以上

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こういうふうに、細かくではなく、まるっと書いてしまうのがテクニックのようだ。
ちなみに、「返還しろ」と請求する額は、払いやすい額にしておこう。完全に綺麗な部屋で返しているなら別だが、長く住めば多少の傷などはつけてしまうものだ。譲歩できるレベルの請求にとどめておけば、大家さん側も争ってこない可能性が高まると思う。
あ、さらに裏ワザもあるので次の記事に書くとしよう。
おっと、注意事項なのだが、俺氏は法律家でもなんでもないただの一般人だ。真似して失敗しても責任はとれないからそのつもりで自己責任で臨んでくれ。
続くぞ。
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